小さなhomeぎゃらりー遊空間・碕を、なぜ開設したのか?その発想のルーツがあるのではないかとの問いが、ある人から電話でありました。もしかして、イタリアのカーサ・デル・ポポロにあるのでは?とのことでした。たしかにその要因もありますが、私たちはこの昭島の地域に文化を発信する空間、つまりはたまり場が必要だと考え、有志で共同スナック「でく」を経営することにしました。1974年のことです。このスナック「でく」こそ遊空間・碕の原点です。「でく」は3年にちょっと足りない期間でしたが、昭島の地で公民館づくりの運動にもおおきな影響を与えたと思っています。この「でく」を始めたころに、イタリアに行き人民の家=カーサデルポポロの存在を知りました。あるとき、今は廃刊でありませんが「思想の科学」の当時編集長だった渋谷定輔さんが見えられて、「まさしくここはカーサデルポポロ」だよと言われました。そんな想い出にささえられ、今の小さなhomeぎゃらりー遊空間・碕が存在するのかもしれないと思っています。
共同スナック「でく」のイラスト